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きみの色のnobuoのレビュー・感想・評価

きみの色(2024年製作の映画)
3.8
(暫定的感想です。後日大幅加筆修正予定!)

「これは観客にとっては小さな一歩だが、彼女たちにとっては大きな一歩」……といった趣の、丁寧で繊細な映画でした

フィクションによくある激烈な感情の発露・主要人物間のすれ違い等の「負の展開」が無くとも見入ってしまうのは監督・脚本家のパワーゆえか とにかく登場人物の全員が善人、かつ大きめの人間関係トラブルが起きていない作品も珍しい 大人キャラがしっかり大人びている

最初は「これ浮かないかぁ?」と少々懐疑的だったミスチルのEDテーマも、しっかり本編を反映した歌詞で良い ただ一介のミスチルマニアとしては、せっかく牛尾憲輔氏(編曲担当)と組んだのだから思い切った新地平(テクノ風味の楽曲)を聴いてみたかった気もする

肝心の「人それぞれに対して色が見える」設定がさほどドラマを動かしていない・しかも途中から音にまで色を感じる描写が入るので設定がこんがらがり少々勿体無さを感じる これはある種の共感覚(ジャンプの名作吹奏楽漫画『ソウルキャッチャーズ』的な?)なのかなと認識してます

余談ながら、「リズと青い鳥」オマージュ?と思われる序盤のとある単語で笑う観客が多かった きっとみんな山田&吉田ファンのお客さんだろうな
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