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せかいのおきくのseapointのレビュー・感想・評価

せかいのおきく(2023年製作の映画)
2.8
時代劇というとつい武士中心の物語が多いが、どの時代でも庶民が大多数である。農民庶民がメイン。食うも生きるの彼らがいるからこそ。
で、食べるとなったら排泄行為は必須。トイレ大国日本のその昔はこうだったのか。こういう人たちこそ大金を頂かねばならないのに。別に犯罪者でもないのに人から蔑まれれ、反抗することなく、むしろ頭を垂れて業務をこなす。気高ささえ感じる。そうおきくは思うのだろう。

こういう仕事をしても若い中次と矢亮の会話は明るい。この時代、世界なんて日本しか考えられなかった。世界とは果てしなく続く空のよう。松村源兵衛は良いこと言うなぁ。
父娘が悲劇に見舞われる事件はさらっと流されているが学もあるおきくは人柄も併せて重宝され何より。住職の真木蔵人が意外にも好感。

映画を通してこの時代のインフラを少し学べて尚よろし。
そうそう監督と佐藤浩市のトークイベントがあったが、「新・仁義なき戦い」観たくなった。無知で恥ずかしいが、あの曲は「キル・ビル」が最初ではなかったのですね。
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