現実世界に沿ったお話。
エンタメを通して現実世界を見るな、エンタメはエンタメである、という考えもあるが、このお話は現実世界を考えざるを得ない話であった。
ジブリの映画は非現実的な世界を子どもが体験して、その経験を現実世界で活かすイメージであった。
つまり、なんだかんだ現実世界がいいよねという話で終わっているイメージ。
しかし、今回はより現実世界に沿った話だと感じた。
(単純に私が大人になっただけかもしれないが。)
悪くなっていっている世界を立て直す機会を与えられても、自分は悪い人だからという理由でその権利を捨てるのも人間らしいと感じた。
そして、あるべきところに戻ろうというのも、伝えたかったことなのか。
また、もともと仲悪かった人と分かり合える可能性があるということも伝えたかったことなのだろうか。
受け取る人によって見方が変わるというのはどんな作品においても共通のことであるが、メタファーを考えてしまう話であった。