Natsu

君たちはどう生きるかのNatsuのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これで最後なんだな…
もう見れないんだ
そんな風に思えてなんか涙は出ないけど鼻の中の水分が溜まっていく感じだった

今までの作品と比べると正直面白いとか楽しい!っていったような映画じゃなかったけど、ずっしり問いかけてくれてるような映画だった

なんの情報もなく見たから
あぁ和風なんだで理解して
そこからはジブリのアニメーションの凄さに一気に引き込まれた

火事をみて眞人はなんで着替えたんだろう
育ちがいいからか?子供だからやばさがわかっていなかったのか?

引っ越したあとのおばあちゃんたちのコロコロさに吹き出しそうになった
かわいいw

屋敷に向かって行く途中の泥がぐちゃりとしている普通ならいらないカットが好き細かい

アオサギが誘ってきて動物たちがのみこんでくるシーンが身体の奥がぐわ〜ってなった大好きなジブリの怖さ

死の国みたいな異世界
老いたクリエイターでも考えることは死なのかなて思ってなんか悲しくなった
そりゃそうか、

地獄って言ってる者もいたけどちゃんと均衡があって、生まれてくるものがあれば狩る連中もいて、働いてる人もいてそれを得ようとする者も、オウムみたいに独自のコミュニティもある
世界を作るとどこもそうなるように出来てるんだな

シュールリアリズムの絵画をモチーフにしたような世界が美しい
でも大叔父がいたオウムたちが涙を流してたあのジャングルみたいなところが1番好き本当に美しくて生命みなぎってた

あの異世界を作った大叔父さんは宮崎駿自身なんだろう…
つみきとか世界とか次の後継者とか
もうずっと悲しいんだが?!

眞人結構好き
頭がよくてしっかりしてる
アオサギと喋ってると表情があって可愛かった友達て大事なんだな

見終わったあとの何事もなかったような
不思議の国のアリスみたいな
現実と向き合って、どう生きるか考えて、友達も沢山つくって大人になるんだろうな
そしてあの世界のことは忘れてくんだろうな

でも最後に持っていたなんの力もないつみきだっけ?
あれの力でもしかしたらずっと忘れないかもしれないし、現実に戻って自分の世界を作るっていうふうにもみえた
あのスカーンとした終わり方とは逆にすっごい前むき

んじゃ自分もって
タイトル通りのこと考えていて
我に返るように本心と向き合せてくれる作品だった
オウムの王も王で大変だろうけど
あんな王に世界を壊されたくないっ!
力に負けない力をつけよう

素晴らしかった…
Natsu

Natsu