原作とは関係ないとのことで、内容からタイトルの意味は明確に読み取ることはできなかった。
さらに前情報も一切ないという斬新な広告宣伝。情報が溢れる現代で、情報がないことがエンターテイメントになる。
宮崎駿本人も分からないというほど、内容の意味は観る側に委ねられていると考えると、正解がないことがとても深い。
前世の世界なのか、パラレルワールドなのか、精神世界なのか、名前のない言葉では言い表せない世界なのか。
個人的には、妊婦を中心にストーリーが動いていたようにも感じ、ある種の輪廻転生を描いているという解釈になった。
熟し生まれていくという「ワラワラ」。
ワラワラが魂のようなものなのか。
おそらくだが、舞台となる時代と年齢を考えて、主人公は宮崎駿本人をモチーフにしているんだろう。
東京空襲から逃れるために地方に移り住むストーリーも、戦時中に宇都宮に越した宮崎駿と一致するし、宮崎駿の父親の仕事も、はっきりとは描かれてなかったと思うが、劇中の父親の仕事と似ている気がする。
「君たちはどう生きるかという」タイトル。
主人公が宮崎駿をモチーフになっていると考えると、宮崎駿本人がこう生きてきた、とか、こう生きたかった というのも裏ストーリーなのかもしれない。
アオサギの声優が、エンドロールまで意識することもなく、かなりナチュラルだったのも印象深い。
