このレビューはネタバレを含みます
最初から最後まで、現実なのか夢現なのか、ずっと体調が悪い時に見る夢みたいな感じだった……
序盤の火事で人がごった返してるところとか、眞人がお母さんの病院に向かってるところとか、作画？がジブリっぽくない気がして、あれジブリってこんなんやっけ…と困惑した。
そこから新しいお母さんの登場に戸惑ったり、お父さんの切り替えの速さに困惑したり、なんかずっと気持ちがスッキリしないかんじ。
幼い少年にこれはストレスかかるよな…と思って、アオサギが喋り出したあたりから、ああ眞人はストレス過多で気が触れたのかもしれない…と思った。
見終わった後も、あの異世界が本当の世界なのか眞人の妄想だったのかよくわからない。塔が一体何だったのかもわからない。
ただ、あの異世界は生(誕生)と死の概念がクッキリしていて、大叔父様の創造や繁栄の苦しみと継続への執着と破壊があって、
なんとなく宮崎駿はこの映画を最後の作品にしようと思って作ったのかなあと思った。
人生のジレンマなのか、人生へのアンサーなのか、ちょっとわからないけど…
最後、お母さんが生まれた後火事で死ぬことがわかっても、眞人を産むの楽しそうだし全然大丈夫！みたいなことをカラッと言ってたので、人の親になるってそういう感じなんかな…と思ってちょっと泣いた。
個人的には、もっとわかりやすいストーリーのものが好きなので、もののけ姫みたいに何回でも観たい！みたいな映画にはラベリングされなかったけど、映画館で観に行けたのはいい経験だった！
