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君たちはどう生きるかのyoru1のレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.3
防心と。いちいちすべての生き物の表現が生生しいと感じた。今、カエルやサギを生で見る機会がある子どもの方が少ないだろうな。それと、異世界をつくる石、無機質な感じとの対比があるんだろう。でも異世界も昭和初期の豪華なお屋敷や宮殿のつくりや内装で豪華絢爛。それぞれの人物は今迄のジブリ作品のどっかで見たような外見や動きではあったが、やはりそれがいちいち魅力的だなと思ってしまった。そういう世界を主人公と共に体感できること自体が、本では伝えられない映画ならではの伝え方だと思う。とはいえ、いつもながら宮崎さんの伝えたいことが2時間枠に収まりきらん位で筋書的にはもっとそこは突っ込んでくれ~という部分が多々あってもやもやする。ナウシカみたいに同タイトルでがっつり長編漫画でも描いてくれればいいのになあ。おそらく子供が見ることを想定して動物や鳥に託して物語が作られているものの、テーマが死や争い、食べ食べられること、生存などというあたりなだけに血が沢山出てきてドキッとした。題はあえてエンタメではないということも表したかったのか。母が真人に送った本。久しぶりに再読したい。最後、水色のエンドロール画面で流れる米津さんの歌自体は好きだが、この映画とはちょっと合わない気がした。久石さんのピアノの音はものすごくこの映画必須の音となっていてさすが。一つの音だけでこの情報量。タイミングとトーンと。すげー。
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