LEONkei

さよならミス・ワイコフのLEONkeiのレビュー・感想・評価

さよならミス・ワイコフ(1978年製作の映画)
3.7
胸糞悪くなるほど堕ちに堕ちていく性に対し疎く高潔でインテリ女教師の破滅的人生は、性的衝動や人種差別や思想観を複合的に絡め時代性と閉鎖的な町を描いている。

評論家界隈では評価は低く相変わらずフェミニストは唾を飛ばし大批判だが人間とは如何に醜いか目を背けてはない、当時は知らないが今観ても気分は悪く女性に対しこれ程までに不条理な屈辱感を与える描写は映画としての内面的衝撃度は高い。

〝ドナルド・プレザンス〟や〝ロバート・ヴォーン〟や〝キャロリン・ジョーン〟の個性的な脇役が映画を魅力的に引き立て、漂うB級感は心理を揺さぶる媚薬効果と成り閉鎖的な社会性と女性に対する最大級の屈辱感は悍ましい恐怖。

精神性と肉体性のバランスの歪みは人間が生半可知能を持ってしまった自然の原理の限界、善因善果でも悪因悪果でも人間は簡単には片付けられない生き物は社会の限界。

これがポルノやホラーなら今も昔も幾らでもあるであろう陳腐なストーリーだが、其処に綺麗事ではない人間が生き物である意味を不条理に描写し映画として成り立っている。

もう二度と観たくはない..★,
LEONkei

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