マクガフィン

キングダム 運命の炎のマクガフィンのレビュー・感想・評価

キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)
2.9
邦画では中々ないスケールの大きさで、広大な大地のロケーションや豪華なセットやキャストの多さ良いが、シリーズを通したテンポの悪さは何とかならないのか。原作未読。1・2鑑賞済み。

進展が遅すぎるのに幼少期の回想が長く、やっと大きな合戦が始まったと思ってワクワクしたら、大沢たかおのセリフで全ての状況を解説するのも如何なものか(妙な説得力はあるが)。局地戦的な狭いスポットの戦いは、シリーズを象徴するようで、野望や世界観の大きさと全然マッチしていないことが悲しい。
そもそも、肝心な統一する為の現時点での領土の状況、相手の領土の大きさ、役職の序列などの設定が分らないことが問題に。

大沢たかおの怪演が突出し、怪演には怪演をあてる山本耕史の配置には感心するが、有名役者の無意味な配置に呆れることも。のし上がっているのに甘ったるい演技のままの主人公・山﨑賢人は、完全に大沢たかおに食われているし。前作同様に清野菜名が良かったが、濱津隆之や岡山天音は生き残っているのが不思議なレベルで、合戦のリアルさを削られることも。

あきらかに前後編(前中後編?)の前編なのに、事前に告知しなかったことに呆れる。さっさと大沢たかおに語りつくしてほしい。