・ジャンル
スラッシャー/クライム/バイオレンス/サスペンス/ミステリー

・あらすじ
舞台はニューヨーク州ルイス郡の静かで小さな町、ウッドリッジ
事の始まりは12月14日
ショッピングモールの駐車場でサンタ姿の男性が斬首された状態で発見される
辺りに証拠は残されておらず、誰の犯行かは見当も付かなかった
そしてこの日以降、毎日人数を1人ずつ増やし連続殺人が展開されていく
生かされた者によれば犯人はサンタクロースとその夫人の姿であったと言う
やがて一連の事件と地元の女子高生ジェニファーに何らかの繋がりがある事が判明し…

・感想
顔馴染みだらけの田舎町を舞台に12月半ばからクリスマスまで起き続ける連続殺人の謎を描いた作品
後に同じ監督と脚本家が手掛けた「サンタキラーズ」は本作の続編となっている

ジョーカーとハーレイ・クインの様にヒャッハーなノリのサンタとクロース夫人を名乗る殺人鬼
毎日起きる事件やその犠牲者達に隠された繋がり
これらをベテラン保安官と若き保安官代理が追うという内容で極めてシリアスなサスペンス/クライム作品
役者陣の芝居や個人個人のキャラ、ミステリー要素とどれを取っても良く出来た作品とは言い難い
あらかじめ提示されていない情報が鍵となって犠牲者の選定基準が判明したり、最後の犯行現場にジェニファーが来るかどうかも定かでない状態にも関わらず計画に組み込まれていたり…
方向性に対してガバガバ過ぎやしないか？という印象が強い

主犯であるサンタの動機や狂気の元凶も取って付けた様に描かれ、現実社会においても問題とされている事なのに風刺を成り立たせる様な背景や伏線は見当たらない
ゴア描写やアクション等、見せ場が他にあれば多少の事には目を瞑れるがそれらも大分弱かった
良かったのはクリスマス要素全開である事くらいの物で駄作とまでは行かないけれど製作の本気度が見えるからこそ作り込みの甘さが引っ掛かってしまう

まぁとはいえクリスマスシーズンに暇潰しで観る作品としてならまずまずの出来なのも確か
ゴア以外にもお色気も不足しているけれど期待し過ぎなければそこそこ楽しめるかと