このレビューはネタバレを含みます
リアルタイムで鑑賞したわけではないのですが、当時は相当センセーショナルな話題を呼んだそうです。
世界の奇習を多く収めた、
グァルティエロ・ヤコペッティ監督によるドキュメンタリー作品。
グロテスクな食文化や奇妙な祭り。動物のと殺(屠殺)場面などを壮大な音楽にのせて展開していきます。
自分の子供を殺して豚に乳を吸わせる母親、犬肉食、ニューヨーク高級レストランでのセレブによる昆虫食、人喰いザメの撃退、ガチョウに無理やり餌を与えてのフォアグラの飼育、牛にビールを飲ませて発育を促進させて食用にする日本の畜産農家、卵を産んだものの海に戻ることができなくなったウミガメ、奇妙な一夫多妻制度をとっている部族、キリスト教の祭りの行進に自ら足を傷つけて道を血で汚し抗議する若者、死者もでる闘牛などなどのエピソードがつづられます。
その土地の文化や風習によって、
残酷という定義が変わるというのを、
いわゆる未開の地と文明の発達した地を交互に描写して伝えようとする狙いはわかります。
ほんとにこんな風習があるのかなと、風俗的興味がわく部分もありますが、いくつかのシーンがいわゆる“やらせ”とわかってしまうので興覚めしてしまうことも多いですね。
飛行機を神と信じている部族の描写など、あまりにも構図が決まりすぎて笑いそうになる。
人喰いサメのシーンにしても、ナレーションで凶暴で危険であると煽りながら身近に泳ぐサメが大アップですからね。
ども、そこを突っ込んではいけないのでしょう。
かつて、日本のお茶の間で人気のあったテレビ番組『川口浩探検隊』に突っ込むようなものですから。
なるほど、凄いなあと驚きながら観るのが正しい鑑賞法なのでしょうね。
私が一番面白かったシーンは、
ドイツのバーで夜通しビールを飲んで酔っ払った人々が翌朝二日酔いで苦戦する場面。