nanacobookworm

ひとくず 新ディレクターズカットのnanacobookwormのレビュー・感想・評価

4.1
確かにあまり予算をかけているようには見えないけれど、それなのに、深く、ストレートに心に突き刺さる作品だった。担任の先生が最初、かねまさに立ち向かってゆく姿に無謀ではあるけれど勇気と正義感を見た。かねまさの不器用な愛情表現が愛しく、切なく、辛く、虚しくもある。りんが、どうしたらいいかわからないんだよと慟哭しながらも最後あのように物語が終わったことに救いを見出せた。とはいえ、そこにどれだけの犠牲が払われ命がなくされたか。それを果たしてハッピーエンドと喜んでよいものなのか。割りきれない思いを持ちながらも、やはり、心はかねまさの味方をしていた。
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