風雅

岸辺露伴 ルーヴルへ行くの風雅のネタバレレビュー・内容・結末

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ミッドランドスクエアシネマで観たのだけど、
レイトショー終わったあとのちょっとお高く止まったようなミッドランドスクエアのあの感じが
この映画にマッチしてたなあ、などと。

原作がそんなにボリュームがないので色々と膨らませるしかない訳だが、
最初の簡単な岸辺露伴についての紹介を兼ねたイントロダクションや、
贋作周りの(正直、贋作を作らせてオリジナルは残して、というのは手垢にまみれたシナリオではあった)エッセンス、
何よりあの絵が出来た経緯、
絵と露伴と彼女、全てが同じ場所にあったことになる設定補完も丁寧で良い付け足し。

って言うか、原作を復習で読み返したけど、
なんだったかわからないからね。
(正直、荒木作品は最近になればなるほど僕にはそう)
露伴は絵の攻撃こそやり過ごしたけど、
絵はどうなったか有耶無耶だし、
彼女は露伴に何をさせたかったのか、そして結果何をしたことになるのか。
結局ルーヴルに誘われた意味があるんだかないんだか。
『夫の心を封じたかったのだ』って、絵を見て逃げただけで何故封じたことになるのか…?
(原作だとそもそもあの絵を倉庫に閉じ込めといたほうがマシだったまである)
映画は(多分)燃えたことで一応の決着は見たのかな、と。

ただ、生存者がいるだけに、少なくとも二人は死んでるのに
『大変でしたねえ』ぐらいで終わってるのは…

あと、オリジナル部分として祖母のサングラス継承している露伴、
泉くんが『後悔のない生き方をしている』オチは凄く好き。

泉くんが話を膨らませてくれるのは本当にこの映画においては大切だったな。

そういえば『なぜ露伴の絵は切り裂かれたか』辺りの説明はオミットされてたか。

まあなあ、結局絵に襲われてたから無理がある説明だった気がするもんな、あれも…
(もしも蜘蛛のような生き物が彼女を見せてきたら露伴は抗えずに死んでた、という解釈かな?)

まあ良い映画でした!シンプルに旅してる感覚もあって。

次はグッチに行こうぜ。


追記
ルーヴルの予告のナレーション、櫻井孝宏ではなく内山昂輝と聞いてプロの仕事に驚きました
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