"自分の運命を愛せ"って刺青のシーンで昔読んだ本の「汝の症候を愛せ」という言葉を思い出した。
最初が幸せそのものだっただけにやつれてマイケミカルロマンスのボーカルみたいになっている主人公を見るのは辛いものがある。和やかな結婚式から始まり突然の事故からの中盤はほぼトレインスポッティングでこの急転直下の奇妙なトリップはいったいどこに連れて行ってくれるのだろう、この映画のジャンルはなんなんだろうとワクワクした。
原題は"A good person”で『87分の1の人生』なんて掠りもしてない。でも87分の1の人生って個人的には平行宇宙のもう1人の自分(事故を起こしていなかった自分)という意味にもとれて面白い。