きつね

87分の1の人生のきつねのレビュー・感想・評価

87分の1の人生(2023年製作の映画)
4.5
2024(259)
「87分の1の鉄道模型の世界では、恋人たちは一生を添い遂げ隣人たちは親切だ。そして列車は行きたいと思った場所へ連れていってくれる。だが人生はそんなにうまくはいかない。」

久しぶりに心に響いた名作。
自らの不注意による交通事故で婚約者の姉夫婦を殺してしまったアリソン、その自己で娘を失ったダニエルと、両親を失ったライアン。
それぞれが傷を負って何度も何度もつまずいてもがき苦しみながら、少しずつ前を向いて歩いていく。
事故は、被害者遺族はもちろん、起こした本人にとっても重大なトラウマになって人生を壊してしまう恐ろしいものであると改めて痛感した。
モーガン・フリーマンは相変わらず素晴らしい俳優だけど、主演のフローレンス・ピューの演技がマジでやばい。
序盤のパーティーでの幸せの絶頂の姿と、事故を起こした後に鎮痛剤中毒になって苦しむ姿が本当に別人。
起こしてしまったことは変えられないけど、その苦しみを胸に自分にも他人にも真摯に生きていくことが大切。
きつね

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