アマプラ配信終了で滑り込みしたこちら🎬
アリソン(フローレンス・ピュー)は愛する婚約者と幸せの真っ只中。
ある日、その幸せは暗転。
婚約者の姉夫婦を車に乗せて、アリソンが運転していると、突然出てきた工事車両とぶつかり最悪の事態に。
アリソンは一命を取り留めるが、
姉夫婦は亡くなってしまう。
1年後
婚約破棄となり、鎮痛剤に頼り
自堕落な生活を送っていたアリソンは、
自助集会に参加するとそこには元婚約者の父ダニエル(モーガン・フリーマン)も集会に来ていた。
お互い顔を見るのも辛いはずの2人が
交流を重ねていき・・・というお話。
どちらの立場になっても辛い。
不慮の事故とはいえ“被害者家族”と“加害者”の関係。
あの事故さえなければ義理の娘と義理の父になっていたのに・・・。
辛い現実から逃げるためにお酒や薬に頼って一時的に心を解放させる。
(モーガンは酒に頼りそうになる)
フローレンス・ピューは“ザ・健康”を体現していて、さらにメンタル強そうな顔をしているけど、病んで精神的に追い詰められた役が抜群にうまい。
被害者家族であるモーガン・フリーマン。
モーガンの深みのある演技の中にある絶妙な柔らかさは彼にしか出せない空気があると思う。
辛く悲しいストーリーだけど、
2人の演技力の高さに惹きつけられ
考えさせられる。
ほぼ毎日運転する私は、自分が動かしている車が“いつ人の命を奪うか分からない”
という事を常に頭に置いて運転しなきゃ。
ほんの少しの不注意が
自分の人生も、人の人生も変えてしまう
可能性があるのだ。
ネタバレ含みます↓
全てを分かった上で、ピューを受け入れて
歩み寄ろうとしたモーガン。
モーガンはお酒を飲むと記憶がなくなり
子どもに暴力を振るう親だった。
10年禁酒していたが、娘夫婦を亡くし
孫を1人で育てなければいけなくなり孫の事で悩みができてしまい、また飲みたくなってしまったのだ。
自分も消したい過去、弱い部分を抱えているからこそ、
ピューを受け入れ許す努力をしたんだろう。
ピューは事故の話をする時
「自分のせいではない」「工事車両が突然出てきて防ぎようがなかった」
と自分の非は認めない。
自己防衛本能と分かる。
そうやって自分の心が壊れるのを守っていたのかもしれないし、周囲からの非難を回避するためかもしれない。
でもそれでは現実から目を背け逃げているだけなのだ。
自分の罪を認め、向き合ってから
初めて前に進む事が出来るのだろう。
モーガンから
「君がスマホを見ていたせいだ
相手(工事車両)のせいにするのはやめろ
2人の死は君の責任だ」
とガツンと言われてようやく目が覚めたピュー。
依存症治療のために入院して
本来の自分を取り戻したピュー。
“アモール・ファティ”
運命を愛せよ
あの事故が無ければモーガンと息子は
最期の1年を共に過ごす事は無かった。
運命は自分で選ぶ事はできないが、
寄り添う事はできる。
どんな運命でも
それに向き合って少しでも良いものに
するのは自分次第だってことかな。
また最後にモーガンに泣かされちゃったなぁ。