“マン・ダウン”とは軍隊用語で
隊員が敵にやられたり怪我した時に使う。
アフガニスタンから帰還した兵士が、戦場跡地のような廃墟が立ち並ぶ場所で息子を救出しようとする場面から始まる。
一体この街に何が起きたというのか?
アフガニスタンへ行く前の幸せな家族との思い出、海軍大佐との面談、戦地での出来事。
そして荒れ果てた地で家族を探す主人公。
これらが時系列バラバラで交錯する。
ラストに全てがつながり、心をえぐられた。
ズシンと辛くやり切れない思いで胸がつまる。
戦争映画なのだが、主人公の息子への思い、深い愛が丁寧に描かれている。
ラストの父と息子の“秘密の暗号”が書かれたある物を見て涙が溢れた。
人の命を奪う兵士にも愛する家族や友人がいる。
そしてその兵士達も決して楽しんで人を殺しているわけではない。
ラストのテロップに書かれてあった事実に言葉を失った。
兵士だって被害者なんだ。
戦争は誰も幸せにならない。
観終わって気持ちが落ちまくった。
という事は反戦映画として大成功なんだと思う。
哀しくて苦しいけど、観て良かった。