Shu

ザ・キラーのShuのレビュー・感想・評価

ザ・キラー(2023年製作の映画)
3.5
デビッド・フィンチャー監督最新作「ザ・キラー」をNetflix配信で視た。
ほぼ同時に劇場公開もされていたがタイミングが合わず劇場鑑賞は断念。
あるパリの夜。一室から向かいに住むターゲットをライフルで狙う暗殺者。ところがミスを犯してしまい逆に命を狙われることになってしまったからさぁ大変ってな話。
主演はマイケル・ファスベンダー。脇を固めるティルダ・スウィントン他
冷静沈着、用意周到な暗殺者を演じるファスベンダーはハマってました。
冒頭のタイトルバックで多様な暗殺手段の数々がカットバック。からの窓越しの暗殺準備シーンで一気に引き込まれる。
と思ったのだがしかし、一定で淡々と進み、もうひとつ面白味が伝わってこない。
「計画どおりにやれ、予測しろ、即興はよせ」と自分で作ったルールを自分に言いきかせるように繰り返しモノローグで言う。全体的にほぼ主人公のモノローグで構成されるのがハードボイルド感あって良かったんですが、ルールを繰り返し唱えてる割に一向にその通りにできない状況の連続には笑いました。そこが本作の面白みかも。
とはいえ、最後まで眠くならず視てしまったのはやはりフィンチャーの手腕?



↓ネタバレになります↓



暗殺に失敗したからって速攻でその彼女が襲撃されるのが今ひとつよく解らない。しかもとどめ刺さないし。最初は本人狙わないかな。本人も狙われてるのを意識しすぎで実際に組織が追ってる感じはそんなにしなかった。シマシマ靴下男も実際に刺客だったかどうか解らなかったし。あえてなのかもしれないが。彼女も酷い重体から回復して終盤は庭でビーチチェアに座ってカクテル飲んでるの見て笑った。
雰囲気は良かったのだけどあれじゃちょっと私にとっては物足りなかった。脚本が「セブン」のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカーということで期待してたんですが原作付きとなるとこうなってしまうのかな。
「綿棒みたいな女」で+0.5点
Shu

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