原題は「チェスの話」らしい。邦題の付け方はかなりマズい。
9割がた完璧な映画だった。ナチスドイツによるユダヤ人への処遇はゲットーと収容所くらいしか知らなかったが、重要な情報を握っているとこう言うパターンもあるのか。
いよいよ状況が洒落にならなくなってくるまで「どうせ大したことにはならないだろう」と楽観視し続ける『普通の反応』の描き方が凄く巧かった。ユダヤ人がその後どうなるか知っている観客からすると、終始深刻な「志村うしろ」状態。
主人公をどこかで見たことがあると思っていたら、まさかのまさか、帰ってきたヒトラーのヒトラーその人であった。
以下ネタバレ↓
あのね、「カリガリ博士」と「ファイトクラブ」と「未来世紀ブラジル」でお腹いっぱいなのよ、実は妄想でしたパターンは。
星4台後半に食い込みそうなくらい途中までハマりにハマったのに、ラストでずっこけて3.8に。
そして邦題に関しては完全な嘘である。ラストのちゃぶ台返しを抜きにしても、ナチスにチェスゲームを仕掛けるシーンは無い。