このレビューはネタバレを含みます
主人公は加害者をモンスターと呼んでいるけど、話が進むにつれて主人公・元妻・元妻の再婚相手それぞれが守りたいものを壊されまいと静かにモンスター化してぶつかり合う。
被害者遺族・加害者どちらにももはや何のためにやっているのか分からない裁判。ただ心がすり減って自分たちの気持ちが取り残されていくだけ。
加害者とアクリル板無しで面会した時に、自身の中で肥大化していたモンスター像も取り払わられて一人の人間として向き合うと同時に、自分の一番見たくない部分や信じたくない事実とも向き合うことになる。
そんな自分を受け入れられて、赦しなのだと。
…主人公がお店で飲んでいるシーンで後ろの壁にお見送り芸人しんいちのおっきなサインがあって、そっちに目が行っちゃった。