すごく好きな映画だった。
だけど、感想をまとめるのがすごく難しい。
お話はシンプルだけど、とても繊細で、簡単にまとめられない。
どうだった?って聞かれて、なんて言えばいいのかわからない。それくらい深く考えてしまって、過去一レビューを漁りまくった。
映画自体、理解できなかったわけじゃないし、共感できなかったとかそういうのじゃない。
なんていうか、この映画を通して、自分でも気づいてない自分自身と対峙している2時間半だった。自分の心の在り方と、相手を思う気持ちを改めて考える時間をもらった感じ。
特に再会した悟がかなえと話し合う時。
あれはもう、かなえの席に座ってるのが自分で、その前に座って話している悟が鏡に映った本当の自分なんじゃないかと思った。
悟の気持ちがめちゃくちゃわかる、ってほどではない。だけど、悟の放つ言葉がものすごく胸に突き刺さった。
セリフも与えられる情報も少なめ。
そして映画全体のあの【間】が、絶妙で、自分だったらどう思う?自分だったらどうする?って、考えがずっと頭に居る。
かなえ役は真木さん以外にあの雰囲気醸し出せる人は見つからないと思った。そういえば初っ端、番台から「おやすみ。」って、あれ、私も言われたい〜笑
あと山崎さん演じるリリーフランキーはもう、最高です。あの人と菅野、たばこ屋のおっちゃんが良いバランスにしてくれてて、そりゃ人生いろいろだよね、と肩叩いてくれてる感じ。
総じて言葉がなかなか見つからないんだけど、あの間、生活感、時折入る音楽、あとあの青色と白が美しくて、離脱せずに心地よく向き合わせてくれました。
見る前に上映時間見て、結構長いなぁと思ったけど、必然だった。
1人で見るのがいいかも。
マイナス0.5は、再会した悟とかなえの対話シーンが分けられたところ(戻った後半で気持ちが少し落ち着いてしまった)と、女の子のお母さんが「どうしようどうしよう」っていうところかなー。
まぁなんせ一回観ただけじゃ感想まとめるのむつかしいからもう一回観たいです。