たむたむ

終わらない週末のたむたむのレビュー・感想・評価

終わらない週末(2023年製作の映画)
3.5
【鹿の群れは吉兆か凶兆か】
ルマール・アラムの同名小説を、サム・エスメイル監督・脚本により映画化したディストピアスリラー。

豪華なコテージで週末を過ごそうとやって来た家族が、到着早々ビーチでオイルタンカーの座礁事故や、電波障害によって通信が絶たれるという不測の事態に遭うなか、謎の訪問者が尋ねて来て……

元アメリカ大統領、オバマ夫妻も製作に関わったとされており、キャスティングには夫婦役を演じたジュリア・ロバーツとイーサン・ホークはじめ、マハーシャラ・アリ、ケヴィン・ベーコンなど錚々たる顔ぶれ。制作費の事ばかり気になる(笑)

なかなかの長尺ですが、長さを感じさせない見応え。不穏な雰囲気は良かったし、世界観も悪くない。おまけにテクノロジー依存や人種差別、性問題、はたまた謎の病原体など、様々なメッセージを含んでおり、感慨深い内容であったことも事実。凝ったカメラワークも好きだった。じゃあなぜスコアが伸び悩んだかと言うと、放置プレイが過ぎていたから(^^;;
伏線やメタっぽい要素メガ盛りなのに、それらが殆ど回収されないまま終わるので、咀嚼するには自分なりの解釈が必要かつ、考察を好む方向け。

たぶん、ラストを好きになれるかなれないかで、評価が分かれる作品なんじゃないかなぁと。
皮肉の効いた面白い着地だとは思うけど、いつ、誰の身に起こっても不思議ではないリアルな問題を題材にしているからこそ、あのオチで片付けてしまうのは教訓的にも宜しくないし、少し勿体無い気がしました。原作も同じオチなのかな?

テスラの玉突き衝突シーンに口あんぐりw
一体何台オシャカにしてますのん。。(´⊙ω⊙`)
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