このレビューはネタバレを含みます
黒幕が誰かを推理しながら観ていたが、実際は全員被害者で、誰も報われない。
そんなオチなのだが、その中で上手く対比と伏線を創りあげ、物語を飽きさせない作りにしており見応えがある。
製作指揮にバラク・オバマ元大統領夫人が参画しており、リアルな第三次世界大戦の世界を想起させるシリアスさを楽しめる作品だった。
韓国映画の名作『パラサイト』を彷彿とさせる美しい対比の描き方に、最後まで観るものを楽しませる不気味さも見事。
正直オチによる賛否両論はあるが、自分はこれでよかったのかなぁと思ったりもする。
登場人物で唯一、ニュートラルな娘ローズが最後、フレンズを観て終わる。
週末の終わりを表すと共に、だがしかし"終末"は終わらないという、Wミーニングなのかなと考察した。
まるでコロナ時期の僕らのようだ。
ただ淡々とパンデミックの終息を待つしかない、終わらない週末を過ごしていた僕らと同じ。
なるほど、こう考えると上手いタイトルだ。
最後に、オチに批判的な意見を述べる方々へ。
映画序盤の母娘のセリフを送ろう。
「最終回が気になって仕方ない」
「真剣になりすぎじゃない?」
オチの考察を楽しめることこそが、この作品の醍醐味なのだ。