悪魔の毒々クチビル

ギリ義理ファミリーの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

ギリ義理ファミリー(2023年製作の映画)
4.4
「ヘロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ!!!」

自分の経営する銀行に強盗が押し入るも、それが婚約者の両親だと言う事に気付いてしまった男のお話。

アメリカのネトフリオリジナル映画です。
監督はタイラー・スピンデル、プロデューサーにアダム・サンドラー。
そして主演は皆大好きアダム・ディヴァイン。
もうね、アダム主演のコメディってだけで観るのは確定していたので、予告なぞわざわざチェックする必要もないと言うか、先週からずっと楽しみにしていた作品でした。
取り敢えずアダムが主役の「ピッチ・パーフェクト」のスピンオフドラマも早く日本で配信してくれ。

共演も義理の両親兼強盗にピアース・ブロスナンとエレン・バーキン、婚約者に「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ」でも共演していたニーナ・ドブレフ、FBI捜査官役でマイケル・ルーカー、そして映画やドラマで度々共演しているブレイク・アンダーソンと良い面子が揃っています。
マジでアダムが出る事とざっくりしたあらすじしか知らなかったから、オープニングクレジットで俳優陣の名前が出る度にニンマリですよ。

最高にアホでアダムの変顔がいつも通り超絶ファニーな内容でクッソ面白かったです。
アダム演じるオーウェンは仮にも銀行の支店長なので、多少は真面目な役柄かと思いきや全くそんな事は無くていつものアダム・ディヴァインでした。
フィルマのサムネにもなっている場面は、捜査官に事件の取り調べを受けている中で、義理の両親に無言のプレッシャーを懸けられているオーウェン。ここも段々緊張と恐怖で顔が歪むオーウェンが最高で、よくもまぁこんなアニメみたいな顔面を実写でやるなと。
他にもピアース・ブロスナンの前でジェームズボンドの真似したり、ドーベルマン(子犬)の群れに追い掛けられたり、後半は婚約者を救うためにシュレックのコスプレして銀行強盗したりと終始面白かったです。
その婚約者の為にピアースとエレンと組んで銀行強盗のくだりは、計画段階で支店長としての知識を駆使して唯一役に立っているシーンだったと思いきや、その後すぐシュレックの格好していたからそりゃ笑うわあんなん。

脇役もやたらアホで、オーウェンの両親やライバル銀行のママ支店長とかはオーウェンが困惑する程のバカなのも最高にアメリカンコメディしていますよね。
敵視している支店長に静かなオフィスで、七面鳥の鳴き真似をやらされるオーウェンのくだりもめっちゃ笑えました。

オーウェンのいとこ役で出ていたブレイク・アンダーソンは出番は最初だけかと思いきや、後半美味しい所で駆け付けてオーウェンとナイスコンビでした。
ブレイクって日本だと米コメディ俳優の中ではそこまで知名度高くないけど、「ゾンビワールドへようこそ」のド頭に出てきたアホ清掃員みたいなワンポイントコミカル要員としても結構印象的なので、もっと人気出て欲しいなぁ。

そんなコミカルな作風に反してちょいちょいピアース&エレンの格好良いアクションがあって、そこも見所でした。
ピアース・ブロスナンとアダム・ディヴァインの組み合わせって合うのかとも思ったんですが、合うんですねこれが。
エレンを観るのは「スウィッチ/素敵な彼女?」以来なので、時代を感じましたね。

終盤のブラックコメディなノリのカーチェイス~呆気なさ過ぎるボスとの決着ら辺は、若干盛り下がった気もしますがそもそもここまでのテンションが異常だったのでまぁしょうがないか。
久々にこれでもかってくらい笑えたコメディ映画でした。
アホ過ぎて逆に万人受けしなさそうですが、アダムファンとしてはまさにこう言うのが観たかったので非常に満足でしたね。あー面白かった!!

そんなアダム、「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ」での共演がきっかけで交際していたクロエ・ブリッジスと一昨年結婚式を挙げたってことで、今更ながらおめでとうございます。
元々互いのインスタとかに2ショット画像とか頻繁に投稿したり、アダム主催の番組でも共演したりとおしどりカップルとして有名だったそうで、これからもどうかお幸せに過ごしてくださいな。

あとアメリカのニューオーリンズで1968年から毎年大規模なパレードをやっているらしくて、そこにKing of Bacchusとして毎年セレブが王冠被ってパレードに参加しているようで、これまでニコラス・ケイジ、アンソニー・マッキー、J.K.シモンズ、イライジャ・ウッドと言った数々の面子がKingとして選ばれましたが、今年の王はアダムだったようでこれまた喜ばしいニュースだなぁと思いました。