KingKazukiManji

モンキーマンのKingKazukiManjiのレビュー・感想・評価

モンキーマン(2024年製作の映画)
5.0
アンダーグラウンドなインド社会のリアリティさと、神話的な抽象的なシーンの芸術性の巧みさと、それをエンタメに昇華させたアクションシーンのクオリティの高さが相まって、デーヴ・パーテル初監督作品とは思えないほどのボリューム、迫力、満足感だった。

宗教的、身分的、貧富的な差別や区別でカーストが大きく異なるインドにおいて、社会的地位を使った成り上がり系ストーリーはほんとうに面白く、暗殺にあたふたしている様とか、応援したくなるほど最高だった。特に主人公の目が純粋というか、幼さを残しているからか、いくら眉間に皺を寄せても、修羅を経験していない、トラウマを乗り越えられてない弱さが見て取れたのだ。しかしながら、覚醒した時から主人公は修羅の目をしていて、目から演技していて俳優って凄いなって思った。

これ1本で勝負しているようなラストシーンが好きだった。

途中挟まれる寓話のような神話のようなくだりはNetflixで配信されたら、また見返して考察してみたいものだ。
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