音楽は彼の人生そのもの。
そして彼の人生には妻フェリシアなしでは語れない。彼は作曲家か演奏家か。内向きと外向きと表現する彼の心には両面が共存していたのだろう。妻を愛し才能ある音楽家たちを愛し純真なまでに心に順応な男の物語。
好みな作品でした。
一見、夫婦の愛の物語と思われますが、随所に無意識な棘がチクチクと刺さる感覚。物語への興味を持続させるのに編集の巧みさが絡んでいるのは間違いないし、バーンスタインの独白形式で彼を主人公と思わせて妻フェリシアを引き立たせる構成になっていました。
レナード・バーンスタインの独白によりフェリシアとの出会い、彼女の存在の大きさを伝える内容。
真の主人公はフェリシアを演じるキャリー・マリガン。彼女の場を支配してしまう演技と空気。やっぱ彼女は凄いですよ。
ある意味『ナポレオン』とやってることは同じでしたね。
あとは製作陣の凄さが際立っています。
主演・監督・脚本はブラッドリー・クーパー、製作にマーティン・スコセッシとスティーブン・スピルバーグですからね。
〈キャスト〉
フェリシア・モンテアレグレ・コーン・バーンスタイン(キャリー・マリガン)
レナード・バーンスタイン(ブラッドリー・クーパー)
デイビッド(マット・ボマー)
ジェイミー・バーンスタイン(マヤ・ホーク)
シャーリー・バーンスタイン(サラ・シルバーマン)
ジョン(ジェレミー・ストロング)
ジェローム・ロビンズ(マイケル・ユーリー)
ニナ・バーンスタイン(アレクサ・スウィントン)
※2023年新作映画164本目