“人生のマエストロ”
Netflix配信前の先行劇場公開
制作、監督、脚本、主演:ブラッドリー・クーパー
共演:キャリー・マリガン
さらに制作陣にはクーパーに加えスピルバーグとスコセッシが名を連ねるという超豪華布陣
クーパーがバーンスタインを演じるということで、事前のイメージは彼のセクシャリティを含め、なんとなく『ター』の男性版をイメージしていましたが、どちらかといえば『ナポレオン』と同様、歴史的人物夫婦の愛のお話
二部構成
前半はバーンスタインが地位と名声を手に入れるまでとマリガン演じるフェリシモとの出会いがモノクロスタンダードサイズで描かれますが、その画作りとスピーディーな演出に期待が高まります
特にカメラワークは撮影監督マシュー・リバティークの本領発揮
一転、カラーで描かれる(画角は同じ)後半はバーンスタインとフェリシモ、そしてその家族を中心とした愛のお話がじっくりと描かれます
何と言っても主役二人の演技が素晴らしい
クーパーの役作りはカズ・ヒロのメーク効果もあってバーンスタインそのもの
(クーパーのほうが若干イケメン?w)
さらにそのルックスだけでなく、入念に練習を重ねたと言われている指揮者ぶりも『ター』のケイト・ブランシェットと同様なかなか堂に入ったもの
『ター』よりもたっぷりと楽しめる演奏シーンも嬉しい
特に終盤のマーラー「復活」指揮シーンは圧巻!
そしてキャリー・マリガン
夫に翻弄されながらも彼と家族を支え、人生を終えるまでを見事に演じています
グイグイ引き込まれるそんな演技を見ているうちに、彼女こそがバーンスタインの人生を指揮したマエストロではないかと思い始めたところ…
画角を変えてのラストカットでそれを確信!
ブラッドリー・クーパーの今後
スピルバーグ、スコセッシといったハリウッド重鎮からの信頼とサポートを受ける彼
さらに彼が敬愛するクリント・イーストウッドと共演した『運び屋』で劇中イーストウッドから投げかけられる言葉を思い出し…
『アリー/スター誕生』ではイーストウッドから監督を引き継ぎ…
その立ち位置は着々とイーストウッドの後継者に近づきつつあるような気がします
p.s.
二人の娘役を演じたマヤ・ホーク
『アステロイド・シティ』に続いて本作でも魅力的でした🥰