Monsieurおむすび

マエストロ:その音楽と愛とのMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

4.1
木漏れ日の下、背中を合わせる2人。
湛え合い、支え合い、たまに反目し合う普通の偉大な夫婦の物語。

天才指揮者レナード・バーンスタインの輝かしい経歴の傍ら、愛となり贄となったフェリシアや家族にフォーカスし、ブラッドリー・クーパー演じるレナードが独白していくスタイルは、2人、特にフェリシアの葛藤と寛容を際立たせる。

蜜月の高揚。
嫉妬心の解放と理解。
内と外にエネルギーを照射する天才音楽家で性に奔放な夫と、自分自身の愛に向き合ったフェリシア・モンテアレグレの魂の遍歴。

演じるブラッドリー・クーパー、キャリー・マリガン。どの年代の2人も素晴らしく、その輝きも陰りもが真に迫る説得力。
バーンスタインの楽曲で彩られた迫力と優美が共存する全編。
劇場で観れてよかった。
Monsieurおむすび

Monsieurおむすび