YohKitajima

ニモーナのYohKitajimaのレビュー・感想・評価

ニモーナ(2023年製作の映画)
4.8
『シーラとプリンセス戦士』観ても思うけど、N.D.スティーブンソン作品はどれも教育により生じる不理解を描こうとしてるのかしら。原作コミック読んでみたくなった。

力を持った存在(i.e.マイノリティ)に対する市民の恐れor差別というテーマがあると、自分の中でどうしても『X-MEN』と繋げてしまうところがあるな。マイノリティの主人公が、ニモーナに対して「変身するのは俺は良いけど、他の人はよく思わないんじゃない?」的なこと言っちゃうのとか、元々仲良くできてた子が周りの大人の対応のせいで「モンスター」呼びしちゃうようになったのとか、そこらへんの描写はかなり良かったと思う。そっから終盤の展開で同じく「怒りや恐れでは制御しきれなかった力を、愛や友情で制御する」的な『アナと雪の女王』での「力をコミュニティに還元することで受け入れられる」みたいなののさらにその先を見せてくれる感じになると思いきやああいう自己犠牲的な決着の付け方されたのは初見時は残念だと思ったが、アレもラストカットから考えるとそういう皮肉なのかもしれないし、やっぱいいような気もしてきた。あの爆散によりシェイプシフターとして姿の固定されない存在の自分を守ることもできてるわけだしな。
それに、ぶち壊されてく街の様子楽しかったから良い。上空からも映してくれるし、市民が中継映像見てて後ろ向いたらデカい奴がいる、みたいなのやってくれたのも嬉しい。
YohKitajima

YohKitajima