おとなのみほん

沈黙の艦隊のおとなのみほんのレビュー・感想・評価

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)
1.0
アマプラで全話鑑賞、潜水艦映画にハズレは無し!面白い!……筈なのに、あれ…?

観てる時はジェットコースター感覚で次はどう言う展開になるのやら、潜水艦と言うワンシチュエーションだからこその緊迫感と密な展開、ステルス戦にどきどき!
しかし、観終えた後こんなに思い返してがっかりする作品も珍しい。

この作品の大きなメッセージは「日本は唯一の被爆国だから武器を持っていたとしても戦わないって言う選択肢を取れる素晴らしい国。だからこそ日本こそが世界平和をここから作れる」って感じだけれど、思い返して見ると米軍の方が共感しやすい。何故なら日本人が全員ヒーロー的にピンチの時才能開花で何もかも何とかしちゃうから共感の機会がなにしろ無い!

それに対して米軍側ボイス提督の苦悩、葛藤、人間味に共感させられる。武器を持って使える側の人間でさえその選択で及ぶ危険に迷いはあると言うところが何故争いは絶えないのかと言う問題の要でもあり。
その苦悩葛藤を産んだのは日本の姿勢では無く、結局核爆弾と言う力を持った武器の元であるのに日本は素晴らしい!覚悟がある!と格好良く見せようとするところがまた冷める。
大体にして脚本が続きありきでズルズルしてるとこがまた作品の映画としての価値をずり下げてる。結局これドラマ最終話でも纏め切れずズルズル。許さんよそんな映画。