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アイルトンセナ 〜音速の彼方へのSEIJISANのレビュー・感想・評価

5.0
F1ファンで無くても名前だけは知っているとう人も多いアイルトン・セナ。彼のキャリアの始まりから悲劇の死亡事故までを貴重な映像で追いかけたドキュメンタリー。リアルタイムの時は本作でも描かれている通り絶大な人気がありました。だけどアンチも多かった記憶があります。レーシング·ドライバーなら誰しも持っている「エゴ」。彼は他のドライバーよりも桁違いにエゴが強かった。しかし、当時のF1最高権力者はフランス人で、彼は目に見える形で「フランス人」を贔屓して、人種差別的な発言も多かった。その彼にセナは目の敵にされた。ブラジル人が当時最高のドライバーの一人、フランス人のアラン・プロストを相手にして勝ちまくられるのは許し難かった故に、セナへの理不尽な批判、ペナルティ等を繰り返した。その為かセナの顔は常に悲しげで苦しんでいる様に見えた。皮肉にもそれが彼の人気を更に後押しした。また、奇跡的なレースやドライビングを度々見せて、嘘みたいなドラマチックなエピソードには枚挙にいとまがない。かなりセナの映像は見てきたけど、今まで観た事が無かった映像が多くて驚かされました。F1の事を全く知らない方が観ても満足出来る濃厚な作品でした。
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