りょうすけ

アダマン号に乗ってのりょうすけのレビュー・感想・評価

アダマン号に乗って(2022年製作の映画)
2.0
「アダマン号に乗って」

第73回ベルリン国際映画祭に金熊賞を受賞した作品。21,23,24とベルリン国際映画祭はドキュメンタリー作品が金熊賞を受賞しているのは非常に興味深い。本作はセーヌ川に浮かぶ船上のデイケアセンターを扱ったドキュメンタリー。

パッとしないドキュメンタリーだなというのが正直な印象。こういう施設があるということを世間に知らしめるためにTV向けに作られているなら分かるが、映画として作る必要性はあったのだろうか。そしてこれが世界的な映画祭にて最高賞を受賞しているから尚更。

精神疾患を患った人を迎え入れるデイケアセンターなのだが、誰かスタッフで誰が患者なのかが全然わからない。デイケアセンターではあるが、通所で治療やリハビリを受けているというよりは、地元の人が集まって何かしらのことをしている「公民館」のような印象を受けた。近くに人が集まって他の人を支えているってのは素敵なことではあると思うけど。

結局、何を主体として行なっているのかもよくわからないかったし、ドキュメンタリー映画としての質は高いけど、内容はごちゃごちゃしていて分かりにくかった。医療職とか行政に携わる人、金熊賞を全制覇したい人以外は特に観なくてもいいかなというのが正直な感想。
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