このレビューはネタバレを含みます
誰がなんと言おうと名作であるタイタニックを映画館、それも最高峰のスクリーンで観れたことが如何に貴重か…。
学生時代にいろんな映画を観た後に、10年以上ぶりにみたら、こんなに素晴らしい映画だったんだと改めて感動した。
加速度的に水没していく船内と沈みゆく巨船を舞台に、ジャックとローズは最後まで諦めずにお互いを助けながら生き残ろうとする。その一方で展開する人間ドラマがまた興味深くて考えさせられた。
■ 設計士
立ってるのも限界なほど傾き始める食堂で、時計を直す様子が印象深い。誠実さを表すシーンでもあると思いますが、画的に映えてて儚く美しい。
■ 船長
乗客の「どこに行けば良いですか?」でハッとして操舵室に向かい、扉を閉め切り時を待つ、哀愁ですね。処女航海にして沈没する船の船長として、時々放心状態になってるのがなんか切なくてたまらないです。
■ 音楽団
パニックにならないように使命を全うする姿が胸を打つなぁ。団長は妻からもらったバイオリンを最後身体に巻き付けていたので、バイオリンがオークションで破格の値段で売れたという実話までドラマのようで。
■ ローズの夫
金で全てを解決させようとする典型的な悪者ですが、最後は最も?人間らしく振る舞っていて良い味。名演だった。
■ 子供2人をベッドであやす母親
■ 紳士らしく正装でブランデーを飲む男爵
本性を表してどう振る舞うか、これがどれも魅力的で良い意味でやらしく人間らしい。明快にテンポよく緩急つけるので、氷山に衝突してからは本当に一瞬の出来事のように感じるし、ローズが地下のジャックを助けに行く時の孤独と恐怖もやけにリアルで共感してしまう。
前に見た時は、たった数日でここまで信頼できるのか、命をかけるほどなのか?と疑問でした。身分も違えば過ごしてきた環境も大違い。裕福な暮らしはできても心は奴隷のようなローズからすれば、ジャックは解放者であり理解者だし、
毎日を全力で生きてるジャックからすれば、彗星の如く現れた運命の人に人生を賭けるのは自然なことなのかもしれないですね。
有名なタイタニックポーズのシーン、音楽も相まって美しすぎた。