このレビューはネタバレを含みます
こういう、一瞬の輝きがものすごい映画好きなんだけど、語り手によってかなり見え方が変わるなぁと思った。
もしアーサーが主人公なら、妻の運命や縁と思いがけず邂逅して、葛藤しながらも未だ見ぬ妻と、本当の意味で再会する物語になっていたと思うのに。でも語り手が妻だから厄介。
確かに運命とか縁とかの話は素敵だけど、本人が語ると言い訳みたい。夫の優しさを利用して義理を欠いてるように見えてくる。
思い出いっぱいの幼馴染は、記憶の改竄もあって美しく見えがち。そこに運命とかいう素敵な広告までひっつけちゃう。でも、たまたま生家が近かっただけの幼馴染より、成人して、自分の足で歩んで出会った相手も、それは素晴らしいじゃんか。
大人にはだいたい過去の恋愛があるわけだけど、最優先は今のパートナーを悲しませないことだと思った。
…という色々なことが頭を巡らすので素晴らしい映画。