磯崎眞澄

パスト ライブス/再会の磯崎眞澄のレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
4.1
映画「パスト ライブス 再会」
セリーヌ・ソン監督
グレタ・リー(ノラ)
ユ・テオ(ヘソン)
ジョン・マガロ(アーサー ファースト・カウのクッキー)
A24
いいです。素晴らしいショットがいっぱい。脚本もいい。
アカデミー賞作品賞ノミネートを8本見てますが、これが一番好きです。

韓国 カナダ NY
父親が映画監督、母親が画家、ノラは作家(劇作家)
アーサーも作家、ユダヤ人。

オープニング ショットがいい!
バーのカウンターに3人が並んでいる。ヘソン、ノラ、アーサー。その3人を見ている他の客の会話。「あの3人はどんな関係?アジア人がカップル?で、白人はガイド?午前3時に?」
カメラが徐々に寄っていきノラ(ナヨン)のアップ。
そここら24年前に飛ぶ。
エンディング
ヘソンが帰って行く。ノラのアパートで荷物を取って空港へ行くウーバーがくるところまてヘソンとノラ二人で歩いて行く。見つめ合う二人。「来世に二人が合うとしたらどうなるだろう」「分からないわ?」車がくる。
戻るノラ。アパートの入口で待っていたアーサー。泣くノラ。二人でアパートへ入って行きドアが閉まる。
車の窓を開けて外を見るヘソン。

輪廻転生。袖触り合うも多生の縁。
イニョン(縁)

12歳の二人が別れるシーン。二又の別れ道、ナヨンが行く道は上り坂で道に色が付いている。

FBで見つける。
スカイプで話す。
「エターナルサンシャイン」「シークレットサンシャイン」?どっちだっけ?

ヘソンがNYにやってくる。セントラル・パークで会う。
橋の下を歩くロングショット。
ノラが帰ってからのアーサーとの会話がおもしろい。冷静さを装うようなノラを観察するように見つめるアーサー。ベッドでの会話。
「俺は敵わない」
「男より稽古を選ぶ」

劇作家である自分に訪れたドラマティックな出来事。それは自分が書くシナリオよりも劇的なものかも?
アーサーが「勝てない」
I can't beat.と言ったのは
ノラへの気持ちの強さだけでなく、作家として作り出す物語でも勝てない、と言ってるように感じる。
磯崎眞澄

磯崎眞澄