一人旅

サウンド・オブ・サイレンスの一人旅のレビュー・感想・評価

2.0
アレッサンドロ・アントナチ&ダニエル・ラスカー&ステファノ・マンダラ監督作。

LAで毎年開催される世界最大のホラー映画の祭典「スクリームフェスト・ホラー映画祭」で上映され好評を得た短編映画にストーリーを肉付けして長編映画化した作品で、気鋭の監督トリオ:T3(アレッサンドロ・アントナチ、ダニエル・ラスカー、ステファノ・マンダラ)がメガホンを取っています。

父親の入院の報せを受けて恋人と一緒にアメリカから母親の待つ故郷イタリアの田舎町に急ぎ帰省した歌手志望のヒロインが遭遇する恐怖を描いたホラー映画で、実家に潜む“音が鳴ると出現する”殺気立った霊体との対決のゆくえが描写されるシチュエーションホラーです。

『クワイエット・プレイス』のように“音”が命取りとなるシチュエーションがユニークで、ラジオや電話の音に反応して出現→消失を繰り返しながらヒロインに襲い掛かる霊体との攻防を、霊体の正体を巡る骨肉のサスペンスドラマを交え映し出しています。音が鳴ると現れるというシチュエーション自体は目新しさがありますが、演出&脚本に難ありで、恐怖演出は単純なジャンプスケアが中心ですぐに怖さが半減します。監督の技量不足で長編映画化に失敗してしまったワンパターンなシチュエーションホラーですが、ヒロイン役:ペネロペ・サンジョルジは“スクリーム禁止”の中で頑張って演じています。
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