トンチキ

ソウルメイトのトンチキのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.3
とにかく1人でも多くの人に観てもらいたい。
とっっても素敵な映画でした🥲
描写や音響もめちゃくちゃ私の好み。てか嫌いな人多分いないんじゃないかな...

今、私自身人生について考えてるせいか心を抉られるような感覚になった。
この映画は(27歳)が重要な分岐点であって私も実は今年で27歳になるので運命感じてしまった(キショ)

2時間なんてあっという間で2人の出会いから描かれているのだけど、とても切ない。
高校時代の淡い思い出はこの時間が永遠ではないと痛いほど感じさせる描写で微笑ましいと言うよりは涙が出てきた。きっとその時間にも終わりは来るのだろうと。

大人になって環境も2人も変化していく。
私はミソのような生き方にとても共感を覚える。てか、似てる。
自由でいたいって思っているけど根底には寂しさがあって実は誰よりも平凡に慎ましく生きていたかったのだと。だから繊細なんだよねきっと。傷つきやすい。
ハウンに否定されてしまったけど、ミソがハウンの家庭でカレーを初めて食べた時。
その時も気を遣って場を和ませた。
ずっとそうなんだよね、ミソ...そうしないと自分の居場所を得られないと知ってる。
性格も過去も正反対の2人がどんなに仲良くても衝突せざるを得ないところ、胸が苦しかった。

衝突しあって困難があっても最終的にまた出会い、手を取り合う2人。高校時代の友情とは変化しているけど子供のままでは居られなくて。

男の存在に苛立ったりモヤつく人は多いと思う。私も内心すごく嫌だった。
でも2人だけの世界では無いしそうやって人生って影響されていくものだよね。

大好きな友達でも憎らしく感じる時もあるし、疎外感も尚更強くなる時はある。
ミソにもハウンにも共感する部分が多すぎた。だからこそ胸が苦しくて😭

↓ネタバレ注意



こんなにも苦しくて切なくていっそ出会わなければよかったのではとさえ劇中で私は思ってしまった。けれど最後に遺したハウンの想い。

大切な時間をありがとうと。

それ以上に2人が共に過ごす時間は価値のある替えのきかない思い出だった。
だからこそ生きていける。強くなれる。

ミソが描きあげた大きな1枚の絵。
正反対の彼女が完成させられたのは本当にハウンを魂で理解してるからこそ。
そこに愛がなければ描けない。
トンチキ

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