このレビューはネタバレを含みます
時間は非可逆であるということ、一方でフィクションの世界は可逆であるということや、ラストシーンに象徴的な移動する様々なモチーフを描いたことはよくわかるしトークを聞いてて面白いなと思った。
ただ、「これが俺だ」と言われると、ああ…そうなんだ……と思ってしまった。私含めて女性客ばかりだったけど、私はとても、閉め出されたように感じた。伝えたいものがあるということは伝わってくるけど、「私」に伝えたいものではなさそうだという感じがした。年配のベテラン風男性監督を中心に男性だらけの撮影クルー、唯一登場する女性キャラクターがエプロン姿でワイドショーを眺めて「私結構この俳優好きだったんだけどな〜」と言い、男性俳優のW不倫をイジるように描いてそれも「もう1回やり直せる表象」とし、なんか、これが日本映画界で育ってきた男性俳優部の人の感覚なんだな…と思った。
