特別な人との出会いは時に大冒険にもなる。
デクスター・フレッチャー監督 クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス主演によるアクション。
偶然出会って恋に落ちた女性が、実はCIAのエージェントだったことから、主人公が様々な出来事に巻き込まれる姿を描く。
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主人公となる青年コールをエヴァンス、CIAエージェントのセイディをアルマスが演じているほか、エイドリアン・ブロディ、ティム・ブレイク・ネルソン、エイミー・セダリス、ティト・ドノバン等が登場。
物語は、冒頭花屋の店員であるコールが、花を買いに来たセイディと出会い、一悶着あった後に恋に落ちて一夜をともにするという、現実ではまず起きることはないものの、ラブコメ作品ではもはや定番ともいえるシークエンスでスタート。
その後も、実はセイディがCIAのエージェントだったという、これまた既視感満載の展開を見せるのだが、アメリカをスタートとして、ロンドンにパキスタン、カリブ海の孤島とワールドワイドに舞台が移っていき、テンポも小気味良かったため、お約束のラブコメ・アクションとして終始楽しめるものに仕上がっている。
何より、アルマスが舞台を変えるたびに、七変化のように衣装が変わっていくのは、アルマスファンにしたら堪らなく、冥福の時間を過ごすことができた次第。
クルマ好きの視点からすると、冒頭セイディが乗っているのが、現行モデルのスバル・フォレスターだったのと、途中パキスタンで登場したのが、日本では1970年代に登場したというトヨタ・コロナ、その後もトヨタ・ランドクルーザーに、日産・プレジデントと、これまたかなり古めの日本車が登場していたのは見逃せないポイント。
加えて、セバスチャン・スタンにアンソニー・マッキー、ジョン・チョーにライアン・レイノルズとチョイ役で豪華なメンバーが顔を出していたのも、面白かったところ。
若干、背景に合成感があったり、CGがチープであったりしたことから、スクリーンで上映すると粗さが目に付いてしまったかもしれないが、配信オンリーならば許容できるレベルであり、使い古した設定ながら、バスのバック走行によるカーチェイスや、その昔、日本でも各地にあった回転展望レストランでのバトル等、新鮮なアクションで飽きることはなかったとともに、アルマスファンであれば十分満足できた反面、前述の回転展望レストランは、流石に人が吹っ飛ばされるような高速回転はしないだろうとツッコミたくなる一作。
サボテンになれ。