ゴン吉

コヴェナント/約束の救出のゴン吉のレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.2
海外の戦地で負傷して本国に帰還したアメリカ軍兵士が、戦場で自分の命を救った現地の通訳とその家族を救出に向かう感動の戦争映画。
ガイ・リッチーが監督を務め、ジェイク・ギレンホールが主演、ダール・サリム、アントニー・スター、アレクサンダー・ルドウィグらが共演。
 
2018年3月のアフガニスタン。アメリカ軍の曹長ジョン・キンリー(ジェイク・ギレンホール)は、現地通訳のアーメッド(ダール・サリム)の協力のもと、部隊を率いてタリバンの武器・弾薬の隠し場所を探していた。キンリーらは爆発物製造工場を見つけるが、タリバン兵に反撃され、キンリーとアーメッド以外は全滅する。二人は何とか逃走するが、基地への帰還途中で再三のタリバンによる襲撃に会い、キンリーは銃弾を受けて意識朦朧な重体となる。アーメッドは彼を見捨てることなく荒野・山岳地帯をキンリーを乗せたリアカーや担架を引きずりながらアメリカ軍に届ける。キンリーは意識不明のままアメリカに帰国し、やがて回復して家族と幸せの日々を送るが、現地に残されたアーメッドがタリバンに追われながら家族と逃亡生活を強いられていることを知る。すでに軍を退役して民間人となったキンリーは単身でアーメッドを迎えに行くが.....  

作品は二部構成で、前半はタリバンからの逃走劇でのサバイバル戦が繰り広げられる。これだけでも十分楽しめるが、本作では単なる序章にすぎない。
後半は現地に残された通訳のアフガニスタン人を民間人となったキンリーがプライベートで救出に向かう。
米軍や国連は紛争地帯で活動することが少なくないが、戦闘の激化によって現地を引き上げることがしばしばある。米軍や国連に協力したのにもかかわらず現地に残された人々の多くが報復として殺されているのが現状。
本作はそこにスポットを当てており、後半は現地の通訳とその奥さん、乳児の三人を救うために民間人の元軍人が単身で現地に救出に向かう。タリバンも当然血眼になって二人を殺しに兵士を差し向ける。
誰が生還できるのか最後まで緊張が続く。
元米軍兵士と現地通訳との絆が熱く、最後は感動の涙です。
ガイ・リッチー監督ならでは緊迫感と人の温かさを満喫できる感動作です。  

2024.3 字幕で鑑賞
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