toko

マネーボーイズのtokoのレビュー・感想・評価

マネーボーイズ(2021年製作の映画)
3.6
故郷の家族との確執。
同性愛を恥とする家族や親族の冷たい言葉。
でも、息子は家族の暮らしの為に男婦として働いている。
その矛盾とお金の為に自分の身体を売る事により得られる安定した生活。

全てが綱渡の中で生きているフェイの本心が最後まで分からなかった。
逆に自分の心を無くさなければ生きていけない人生なのかもしれない。
愛した人を裏切った心の傷よりも生きていく為に選んだ道には、本当の愛など存在しないかの様な投げやりさを感じました。

故郷の美しい景色とそこには戻れないと感じたフェイの悲しい瞳。

元カレに対する執着が唯一の愛された過去への執着なのか…それとも先が見えない自分への焦りなのか。

煙草を吸ってるフェイの横顔が、人の為に生きることで自分を確認してる様で悲しかった。
フェイにも、自分の為に幸せになって欲しい。
toko

toko