かな

夜明けのすべてのかなのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
5.0
暖かみのある映像を観ていると、昔のホームビデオみたいだなと思った。たまに昔のホームビデオ観てると、10,20年前の出来事なのに昨日の出来事みたいに感じる瞬間がある。あの頃悩んでいたことと今の悩みは違うなぁとか。
外は寒いけど春を感じる季節。映画の中の冬だけど暖かみのある雰囲気が心地良かった。中学生の頃、学校に通うのがしんどかった頃、図書館の先生が教えてくださった瀬尾まいこさんの優しい世界観が暖かみのある映像に映し出されてどこか懐かしかった。大学時代、薬の勉強をしていたから薬の名前を見て、たしかに副作用眠気、日常生活だったらこうなるよね、しんどいよねってなる。薬の仕事してるとお守りに薬持ってると安心するっていう方をよく見かける。鞄に入れておくだけで安心して過ごせるってすごいことだなぁと思う。理想の自分になれなくても思いがけない出会いに救われることもある。松村北斗さんと上白石萌音さんの演技がそこにいるような感じで良かった。演技じゃなくて、昔のホームビデオみたいだなと思った。帰宅してパンフレットや買った雑誌を読み返して新たな発見をしてみたい。うまく生きられない自分を責めてばかりだけど、うまく生きられなくてもいいんじゃないって思う。
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