PMSに悩む藤沢さんとパニック障害に悩む山添くんの日々の寄り添いのお話し
ファーストシーンからグッと掴まれる
PMSにより無気力な藤沢さんとそれに寄り添う母を端的に説明している
この時に流れる音楽が劇中で繰り返し流れるのだが、不安と安心が共存する様な音楽で非常に良い
藤沢さんが新しく転職する会社の設定も良かった
会社の社員の小さい気遣いや、日々の所作がリアリティーがあって良かった
三宅監督は人物を画の中で動かすのが抜群にうまく、カメラはそれを邪魔せずにより生きるように収めていた。
終盤に二人の衣装のイメージが溶け合う瞬間を意図的にサラッとやってるのもすごい。
最後、冒頭で寄り添ってくれた母に寄り添う事を決める藤沢さん。それに対して遠く行ってしまうと言う山添くんが、天体とリンクしており、グッときた。素晴らしい構成だと思う
台本のセリフも面白く、サラッと演じる松村北斗と上白石萌音は凄かった
山添くんが藤沢さんに出会えて良かったというが、自分もこの映画に出会えて良かった。
天体を通して日常生活における他者への視点の変え方、他者への想いの馳せ方、他者への接し方を優しく教えてくれる映画