このレビューはネタバレを含みます
とてもとても面白かった。
3ヶ月間も上映してくれていたことに先ず感謝。
もうそろそろ上映終了するだろう。おそらく滑り込みで観られた。
ドラマをドラマにしない勇気と手腕。
"表現"するリスクを重々承知している監督。
・物語冒頭では自らの足で立って歩いていた母親が再登場した際には事故か病気で歩けなくなっている。
・ロンドンに赴任することになった彼女との別れ。
・転職先で覇気を取り戻したかつての部下へのささやかな嬉し涙。
これらのあらゆるドラマチックになる材料を説明無し(あっても最低限で)でさらっと描写する。
全くくどくならずさわやかな喉越しで以て観客の腹に落ちる。