現段階で今年一番。
劇伴がめちゃくちゃいい。
そして、シーンに対する音の付け方の演出が凄まじい。どう転ぶかわからない3人の関係をめちゃくちゃ盛り上げる。
ゼンデイヤがめちゃくちゃ魔性の女。
まさに、「誰もが彼女を好きになる。」
自分に自信を持ちきれないアートと、自信家で自己中なパトリックの好対照な2人を股に掛けるタシの13年越しの三角関係。
あらすじ的には、タシが全てを仕掛けていたような書き方だけど、そんな風には思わなかった。
勿論最初は2人を競わせていたが、プレイヤーの時は才能あるパトリックとの関係が心地よかったのだろうし、怪我をしてからは優しく頼りないが真面目で伸び代のあるアートとの関係が生活の上でも好都合だったのだろうと思う。
ただ、能力はあるが自信のなさが故に結果に繋がらないアートへの苛立ちがパトリックとの関係を続けさせていたのだろう。
疑心暗鬼が疑心暗鬼を呼び、幼馴染でありながらお互い真逆の性質を持つアートとパトリックは(それが故に友人だったのだが)疎遠になってしまう。
しかし、最後のゲームでアートとパトリックの「絆」によってタシを中心とした関係性という盤上を降り、2人はフラットにテニスに熱中する様になんだかグッときた。…結果的にタシが見たがっていた「最高のテニス」をすることになるのだが。