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アナログのKUBOのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
4.0
今日の試写会はビートたけし原作、二宮和也主演の『アナログ』。

まず、たけしがこんなピュアなラブストーリーを書くのね〜。

それに、名優「二宮和也」にして初のロマンス。ニノってたくさんの映画に主演してるけど、いつも戦争とかSFとか、恋愛からはほど遠い役が多くて、本作では恋にときめく男に初挑戦! いつもの飄々として余裕のあるキャラクターは封印。好きな人を前にして、おろおろする姿は「寅さん」みたいでもある。

そんな風に感じるところは、たけしが書いた所以かなぁ。

親友の恋バナで盛り上がる桐谷健太はケンカにこそならないがタコ社長みたいだし、なんか下町感がある。浜野謙太を含めたこの3人組のシーンは、ラブストーリーの中にいい感じの笑いを生んで好きだなぁ。

ホントに今どき珍しい一目惚れ。携帯を持たない美女(波瑠)と、悟(二宮和也)の、毎週木曜日にだけデートする、ちょっと不思議なラブストーリー。

確かに今、スマホなしに暮らすことは「ありえない」と思うほど、生活の隅々にまで私たちはスマホに依存しているが、

「会いたいと思う気持ちがあれば、会える」

って、確かに昭和の時代はそうだった。だから『君の名は』なんて名作があったわけだが、アニメじゃないよ(笑)。

「Google マップなしのデートは冒険だな」って「確かに〜」とか頷いちゃった。

ま、スマホ持ってないとか、2個持ちとか、何かの事情持ち。幸せの絶頂で悟を待つ運命とは?

ストーリー的には終盤大きな展開があり、素直な人は号泣必至!(私は残念ながら、ほぼ読めてしまったのだが)

たけしの書いた一途な愛を貫くラブストーリーを、二宮和也が演じる。それだけで必見ではある。
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