2023年4月20日－23日＠ユーロスペース
ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023
物語は、シンプルでわかりやすいストーリーラインであるが、その背景には、ドイツ社会にある多様性や課題などがちりばめられている。この作品は、主演のサラ・ファジラットが、脚本・プロデューサーも兼ねた作品でかつ、多くの映画祭で賞を受賞している。また、監督と撮影も同世代の女性で構成、脚本は3人の共同脚本となっている。
物語は、イラン系ドイツ人のニコが主人公。介護士で、笑顔で高齢者の評判も良い。ところが、仕事の帰り道に、白人女子と男2人に絡まれ、顔を殴られ、入院してしまう。それまで笑顔だったニコだが、外のドイツ人がすべてイラン系のヘイトの人に見えてしまい、顔を伏せ、おびえながら街を歩かないといけなくなる。笑顔だった仕事も、堅い表情で、高齢者の人からも心配される。ニコは、自衛手段を手に入れるため、空手を始めるが、という物語。
主人公のサラ・ファジラットの演技が素晴らしく、自然で情熱的、そして、説得力のある演技。なぜ、そういう形になったのか、公式Q&Aで答えている。

『私はニコ』Nico【感想・レビュー】
※ネタバレ少し含みます
※公式Q&A動画リンクURLあり
https://www.lifewithmovies.com/2023/04/nico.html

ドイツ公式HP
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23.html

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multi-kulti? kulti-multi?
怖いとこもあるけどやっぱベルリンはいいね

ちょっと消化不良感あったけど、おばあさんのベルリン方言が聞けたからよし！

ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023にて観賞。移民or移民の子と思われる主人公が背負う背景を起点に進む素直なストーリーはわかりやすく、入り込みやすい。極個人的でミニマムな話でありながら、国や都市の持つ状況や問題点の描写があることで現実感が増し、物語に重厚さを与えてくれている。
エンドクレジットに学校の名前が出てたので、調べてみたら、これは主演・プロデューサー・共同脚本のサラ・ファジラットの映画学校での修了制作なのだそうで、だから結構自由に作られているのだと納得。