MasaichiYaguchi

スラムドッグスのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

スラムドッグス(2023年製作の映画)
3.6
巷では、全米野球記者協会が選出する今季のア・リーグ最優秀選手(MVP)に史上初めて2度目の満票で選出された米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の黒い服を着た可愛らしい犬が話題になっているが、本作では、捨てられた犬が飼い主に復讐を企てる姿をブラックコメディで描き出す。
犬のレジーは或る日、飼い主のダグに家から遠い場所に捨てられてしまう。
ピュアなレジーは、これも遊びだと信じて疑わず、家を目指して彷徨っていたが、そこで野良犬界のカリスマ、バグと出会い、自分が捨てられたということを悟る。
野良犬になってしまい、飼い主ダグが最低なヤツだということに気付いたレジーは復讐を決意し、それに賛同した他のの犬たちも加わり、一同は珍道中を繰り広げていく。
大谷選手の隣に仲良くいたのはオランダ原産の小型犬「コイケルフォンディエ」とのことだが、本作でレジーと共にクソ飼い主に復讐するのは、ボストン・テリアのバグ、バグの友人で嗅覚抜群なオーストラリアン・シェパードのマギー、巨大なイチモツを持つ心優しきグレート・デーンのハンターという犬たち。
日本では犬猫の殺処分は10年前に比べてだいぶ減少したが、それでも0ではない。
それはペットショップで「かわいい」と衝動買いしたものの、飼育の大変さや、「自分の思っていたのと違うから」と捨ててしまう、犬を飼うという自覚が欠けている人がいるから。
このような身勝手な飼い主に、果たして闇堕ちした4匹のワンちゃんは、どう“落とし前”をつけるのか?