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四次元
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『四次元』に投稿された感想・評価

TnT

TnTの感想・評価

4.5
 好きな世界観すぎ。窓とその向こうに抜けるような青空というマグリットのようなモチーフと、岩や人々が同列に配置される。これがまた合成でもCGでも無いというのがすごい。音楽やモチーフのせいか、Vaporwaveっぽい90年代前後のノスタルジアも感じる。

 なんてったってビデオの走査線のメカニズムを利用しているのだから、テクノロジーの点に於いてもノスタルジックである。走査線が画面上と下でラグを起こし、図像の時間軸がずれることで像も遅れる、そして歪む。時間を超えた像の視認、それはまさに四次元的な世界と言える。発想が天才的。

 男女が交差するというのは、彼の作品「Imagine」あたりにもテーマとして窺える。今作の螺旋状に並ぶ男女は、それだけでDNAの二重螺旋に近いものを感じる。映画がアクション、モーションによって成り立つ中、今作の男女は殆ど演技としては静止しており、走査線でずれた時間が彼らがあたかもぬるりと動いているように見せかけるのだ。だからこそ、石膏像や石などの無機物が動く際の面白さったらない。静止した人の中の情動があたかも働いているかのようで、それは無意識の発露、つまりシュールに近い気がする。マグリット的なのが、そのせいかよく似合う。

 調べたら、リプチンスキーは「アングスト」の共同脚本、編集として制作に関わっていたようだ。数々のMVも担当し、こうした実験精神に富んだ作品も残しながら、ああいったサイコホラーも作れるとは。「アングスト」未見なので、リプチンスキーが関わってると思いながら観てみたいな。
マグリットの絵画のような世界観。その中にある人や事物が螺旋状に捻れ、歪曲し、回転する。その中で出会った男女が、まるでバレエを踊っているように絡み合い、やがて溶け合う。パーカッシブなサウンドと共にそんな映像を観ている内に不思議な感覚に陥っていく。まさにアートアニメ。
くりふ

くりふの感想・評価

4.0
【ビデオろくろでヌード飴】

リプチンスキーには昔いっとき、惹かれたものでしたが、改めて見直した本作、技術をちゃんと面白さに落とし込み、作者が楽しんでいることも伝わり、実に、オモロ!

ビデオ・シュールレアリスム。端的に言えば“ルネ・マグリット×メタモルフォーゼ”

1988年、まだアナログの時代だが、ビデオ撮影だからこそ生まれた表現。その仕組みに眼をつけ、ここまで仕立てたパワーが、リプチンスキーのズビグニューなところですね。

ビデオがフィルムと違うのは、一枚画を一瞬で差し替えるのではなく、光の大量ヨコ線…走査線を、上から瞬時に差し替えてゆく仕組みであること。

このスピードが速いから、一枚画として一瞬で差し替わるように見えるが、スピードを遅くしてゆくと、走査線の上下間で差異ができ、一枚画が歪んで見えてしまう。

本作でわかり易いのは、窓や扉の開く動きが、ジッパーを開くような動きに変質すること。

この視覚の落とし穴を利用し、正常な物体が摩訶不思議に変形変態してゆく様を、様々なアイデア、切り口で見せてゆく。この想像力で共に遊ぶことが、まずは本作の肝。

一次的なモチーフはアダムとイブらしい。が、モナリザも鏡もチェス盤も出てくるし、聖書に縛られるとつまらない。“ビデオろくろ”を回した時、メタモルオモロフォーゼするのはどんな素材?とシンプルに選ばれたものではと。素材って意味で、石膏像なんて、端的。

全裸の男女は、デッサン教本のモデルみたいだしね。全裸美女は、もうそれだけでいいじゃないか!いくら林檎を齧っても、イブかどうかなんて、気にしない!

寄生獣かT-1000か?的変形は、飴みたいで楽しく心地よい。ダリの時計なども思い出す。面白いのは、実物はまったく変形などしておらず、技術で錯覚を起こさせているってことね。

そして、只の映像遊びに終始せず、ちゃんと異空間を創造できているコトが作家ならでは。いやホント、マグリットの絵画作品に匹敵するほど、自立していると思います。

あと、今ならコレ、バレットタイムの裏返し、とも思えるなあ。

このあと台頭するCGによって、こういう表現は作業的には容易になったのでしょうが、この“重み”は、CGではまず、出せないことでしょう。

<2023.5.4記>