このレビューはネタバレを含みます
清水崇監督が自ら監督した『呪怨』シリーズのセルフパロディをやりつつ、自身の監督作ではない『呪怨 白い老女』(三宅隆太監督)のメインモチーフだった“カセットテープ”による“繰り返し”がもたらす恐怖を再現している。実在するアイドルグループGENERATIONSが、いずれも本人役として出演しており、この趣向は白石晃士監督の『シロメ』(こちらは、ももいろクローバーが出演)が先行作としてある。また偶然だろうが、「歌によって自分の世界に引き入れる」設定は『ONE PIECE FILM RED』とも重なる部分があった。あっちには“ウタ”というキャラクターも登場している。
……といった感じで、先行作の影を感じ取りながらの鑑賞になってしまい、本作ならではの趣向を汲み取ることはあまりできなかったように思う。